グロテスク──剥き出しの女の悪意

どうも、緒浅丸です。
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タイトル:グロテスク 上・下
著者名 :桐野夏生
初版発行:2006年9月10日
ページ数:上・397P 下・453P
定価  :上・590円+税 下・629円+税
出版社 :文藝春秋
形式  :文庫(文春文庫)

上・目次
第一章 子供想像図
第二章 裸子植物群
第三章 生まれついての娼婦──<ユリコの手記>
第四章 愛なき世界

下・目次
第五章 私のやった悪いこと──<張の上申書>
第六章 発酵と腐敗
第七章 肉体地蔵──<和恵の日記>
最終章 彼方の滝音

実家にあった本で、おもしろそうだと思い手に取りました。
著者の桐野夏生氏は、93年に『顔に降りかかる雨』で江戸川乱歩賞を受賞、98年に『OUT』で日本推理作家協会賞を受賞された方です。また、99年には『柔らかな頬』で直木賞も受賞されています。
個人的には、女性によるノワール作家の印象が強いです。

この本は、読んでいるときは知らなかったんですが、東電OL殺人事件をモチーフにした作品でした。
ユリコ、ユリコの姉、和恵という3人の女性を中心に、告白や、手記、日記などから学生時代やその後の人生を浮き彫りにしていきます。

まず、それぞれの語り手によって、微妙に情報が違うので、信頼性のおけない語り手の物語だと感じました。

上巻は、主にQ女子高が舞台なのですが、お嬢様学校あるあるが何気に楽しめました。
また、女子高のスクールカーストにニヤリとしてします
美少女の苦労話が新鮮でしたが、ちょっとキモチワルイ部分も感じました。

下巻では、Q女子高を卒業した後のそれぞれの人生が語られますが、最初に差し挟まれた張の上申書のところで、『ユリコは殺害したが、和恵は殺害していない』と証言しており、「謎」が提示されミステリとしてのフラグが立ったのかと、期待が高まります。
ですが、それについて特に結論は出されていません。どうやら、現実の事件で判決が出ていないためのようです。
後からそのことを知り、作品がリアルの事件におもねっている印象を受けました。

そして、すべてがツギハギな印象に代わってしまいました。
オウムネタも少し入っている感じがしますが、雑な印象です。

前半は南国の花のような甘い腐臭を、後半は据えた生ゴミのような眉を顰めたくなる腐臭を感じる作品でした。

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摸倣犯(五)──邪悪な欲望を映し出した傑作ミステリの完結編! 

どうも、緒浅丸です。
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タイトル:摸倣犯(五)
著者名 :宮部みゆき
初版発行:平成18年1月1日
ページ数:529P
定価  :743円+税(Amazonでは現在810円)
出版社 :新潮社
形式  :文庫(新潮文庫)


実家にあった本を、引っ越しの整理の際にゲットしました。

この作品は、読物新人賞を受賞されたのを皮切りに、山本周五郎賞や直木賞など、数々の文学賞を受賞されているベストセラー作家、宮部みゆき氏の代表作の一つです。
1995年~1999年に『週刊ポスト』で連載され、『司馬遼太郎賞』など合わせて6冠を達成しました。
2001年3月21日に小学館から単行本(上下巻)が刊行され、文庫版(全5巻)のこちらは、2005年12月から2006年1月にかけて刊行されています。

第5巻では、もう一人の犯人“ピース”が一躍マスコミの寵児となる様子が描かれています。高井は栗橋の共犯者ではなく、むしろ巻き込まれた被害者だと主張して、「栗橋主犯・高井従犯」説に拠る滋子に反論し、脚光を浴びます。

幽霊の、正体見たり、枯れ尾花って感じです。

邪悪で天才的な犯罪者というイメージだった犯人ですが、あちこちに手がかりを残しており、徐々に捜査の網が狭まっていきます。
あらかじめ犯人が分かっているので仕方ないですが、ドドン!とサプライズな大どんでん返しはありませんでした。

ただ、ボーナストラックで第6巻が欲しかったかも。
(ピースの過去についての描写が全くないのが物足りないのです)

読了後の感想はおなか一杯って感じです。もっとコンパクトでもよかった気がします。
傑作ミステリなのは間違いないですが、登場人物に感情移入しすぎる人には、つらい読書体験になるかもしれません。

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最後まで、読んでいただきありがとうございました。

摸倣犯(四)──傑作ミステリ第四弾! 登場人物たちそれぞれの想いが蠕動する

どうも、緒浅丸です。
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タイトル:摸倣犯(四)
著者名 :宮部みゆき
初版発行:平成18年1月1日
ページ数:533P
定価  :743円+税(Amazonでは現在810円)
出版社 :新潮社
形式  :文庫(新潮文庫)


実家にあった本を、引っ越しの整理の際にゲットしました。

この作品は、読物新人賞を受賞されたのを皮切りに、山本周五郎賞や直木賞など、数々の文学賞を受賞されているベストセラー作家、宮部みゆき氏の代表作の一つです。
1995年~1999年に『週刊ポスト』で連載され、『司馬遼太郎賞』など合わせて6冠を達成しました。
2001年3月21日に小学館から単行本(上下巻)が刊行され、文庫版(全5巻)のこちらは、2005年12月から2006年1月にかけて刊行されています。

第4巻の今回は、犯人と思わしき2人組が死亡したその後の様子が描かれています。
特捜本部は栗橋・高井を犯人と認める記者会見を開き、前畑滋子は事件のルポを雑誌に連載をはじめます。
そんな中、事件を巡る様々な人の様々な想いと邂逅が繰り広げられ、事件に対しての大きな動きはありませんが、それが逆に嵐の前の静けさの印象を受けました。
それぞれの登場人物たちで綴られるエピソードがちょっとした短編小説のような味わいがあります。
個人的には、ルポライターの滋子と昭二のケンカのシーンが、『夫婦あるある』っぽくて身につまされました。

あと、この巻ではちょっとご都合主義的な展開が目について、それが嫌いというわけではないけど、今までの重厚感に比べてちょっと安っぽくなった気がしました。
(例えば、ピースと前畑滋子が邂逅するとか、篠崎と由美子の邂逅とか)

次の巻で完結なので、続きが楽しみです。

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最後まで、読んでいただきありがとうございました。

摸倣犯(三)── 現代の闇が見える問題作

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タイトル:摸倣犯(三)
著者名 :宮部みゆき
初版発行:平成17年12月1日
ページ数:476P
定価  :667円+税(アマゾンでは現在767円)
出版社 :新潮社
形式  :文庫(新潮文庫)


実家にあった本を、引っ越しの整理の際にゲットしました。

著者の宮部みゆき氏は'87年にオール読物新人賞を受賞されたのを皮切りに、'93年に山本周五郎賞、'99年に直木賞を受賞されているベストセラー作家です。
著者の代表作の一つであるこの作品『模倣犯』は、1995年~1999年に『週刊ポスト』で連載され、『司馬遼太郎賞』など合わせて6冠を達成しました。

この巻では、第一巻の白骨遺体発見から最後の自動車事故までの様子を犯人側の視点で語っています。
主要登場人物のひとりであるピースについて直接的な描写で描かれ、その人物像がある程度明らかになりました。今でいうサイコパスみたいなキャラクターだと思いました。
また、お化けビルに向かうシーンは、著者が時代小説を書いている知識があるせいか、なんだか日本の怪談話みたいな印象を受けました。
犯人の母親の真相にもびっくりです。

外側から見た事件の全体像を描いた1巻、犯人側から描いた2巻、3巻と、ここまでで一区切りついた感じです。
真相に向けて大きく動き出すであろう次巻以降が、非常に楽しみになりました。

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最後まで、読んでいただきありがとうございました。

模倣犯(二)──ミステリの金字塔、第2弾 

どうも、緒浅丸です。
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タイトル:模倣犯(二)
著者名 :宮部みゆき
初版発行:平成17年12月1日
ページ数:413P
定価  :590円+税(アマゾンでは現在724円)
出版社 :新潮社
形式  :文庫(新潮文庫)

実家にあった本を、引っ越しの整理の際にゲットしました。

著者の宮部みゆき氏は'87年にオール読物新人賞を受賞されたのを皮切りに、'93年に山本周五郎賞、'99年に直木賞を受賞されているベストセラー作家です。

この作品『模倣犯』は著者の代表作の一つで、1995年~1999年に『週刊ポスト』で連載され、『司馬遼太郎賞』など合わせて6冠を達成しているベストセラーです。

この第二巻では、一巻で語られた事件までの道のりを、犯人サイドの視点から描いています。
幾人もの登場人物が登場して、それぞれの視点からノンフィクションのような雰囲気で立体的に事件の経緯が描かれていた一巻に対して、今回は、犯人とその周辺の人々が中心に描かれています。こちらのほうが物語に入り込みやすかったです。

べっとりと描写された油絵みたいな小説の印象で、特に、殺される瞬間の描写が丁寧で手に汗握る感じでした。
また、内面描写が途中で切り替わったりする場面もユニークでした。

ただ、自分の読み込みが悪いのかもしれないんですが、最初の殺人から連続殺人犯になるまでの経緯があっさりしすぎている印象で、事件が発生した瞬間がわかりにくかったです。

続きが気になります。

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金融系40代サラリーマンです。
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